10倍のエンジニアの給与っていくらなんだろう

「IT企業はほんとに泥のように働かされるのか」――東大でイベント
こちらの記事の質問に「1人で10人分の仕事ができるような人が周りにいるか?」という質問があった、
結果は5人中4人が○らしいです。


追加で質問してみたい。
→「その人は他の人の10倍給料を貰っているんでしょうか?」


てか、10倍の給料どころか人材の価値的には20倍以上の給与払ってもまだメリットがあると思うけど、
実際は2倍も違わないんだろうなぁ。
いや、ただの推測なんですが。


仮に、妄想してみます。
エンジニアが2人、aさんとbさんが居たとして、2人の生産性は5倍差があったとする。
同じプログラムを作ると仮定して、aさんは月曜日だけでプログラムが作成される。
bさんはその5倍の時間がかかり、金曜日にプログラムが作成される。


これが、時間が急がないプログラムであれば良いけど、大体のシステムは速度が要求される。
Webサイトであれば企画から公開までのリードタイムが短ければ短いほど、アイディアの価値は高まるし、
業務システムであれば、4日前から利用者の利便性があがるわけだから、そのプログラムの成果が4日分大きくなるわけですね。


はてなは、昔google Mapを利用したはてなマップというサービスを7日で作成した。
2005/6/30に発表されたサービスを利用してはてなマップを2005/7/7に公開したらしい。
作成した人が誰かは知らなかったりするんだけど上の仮定で作成期間に5倍かかるとしたら35日かかる。
2005/8/5に公開するわけだ。
はてなは1週間でサービスを公開した!”
はてなは1ヶ月強でサービスを公開した!”
どちらの方がインパクトが強く、話題になるでしょうか。


さらに仮の話を進めて、aさんの給料を5倍払うと仮定して、同じ金額でbさんと同じ生産性の人を
5人雇ったとする。
現実的に同じ生産性の人5人なんて中々居ないが、仮定の話なので多めに見て下さい。


というわけで、5人の人が動くわけですが、作業分担等の調整をする為の工数とか
5人の作業は、都合良く一人一日分の作業に開発内容を分割出来るかって言うと
ありえないわけで。
というわけで生産性1の人を5人雇うより生産性5の人を1人雇ったほうがよっぽど開発効率は良い。


さらに、事務所のスペースも、5人働ける場所確保するより、1人働く場所を確保する方がよほど
安上がりで、管理部門の人のコストも、5人のエンジニアの経費や給与計算するより1人のエンジニアの経費や給与計算するほうがよほど安上がり。
用意するPC端末や席等の備品代だって1/5になるわけだから、5倍給料払ったからといって
単純に5倍の人件費にはならない。


開発時間の短縮化とそれに伴いサービスの価値が向上する上、本来必要な人件費に
関する予算が1/5以下に抑えてる。という事で予算の余った4/5や、プラスアルファの
価値を足して、5倍できるエンジニアに10倍の給与を渡しても、採算は取れると思うんです。


まあ、というわけでn倍作業できる人には2nじゃなくて、せめてn倍給料を上げて欲しいのですがどうでしょうか。
いや、そうすると駄目な俺の給料が逆に1/nに減る可能性があるんですが……。
でもまあ、努力してスキル身に着けてn倍の人に近づいてn/2倍ぐらい開発出来るようになったらn/2と、給料が増えるわけで。
努力する気が起きるじゃん。
2倍頑張れば、2倍返ってくるよ。と2倍頑張れば1.1倍返ってくるよ。の2択であれば、どちらがモチベーション高いかは自明の理。


まあ、実際問題として、n倍とか正確に数字が出せない事と、雇う場合に最低賃金があるので10倍の格差をつけられなかったり、1しか働きが出来ない人を簡単に首に出来ないとか雇用主側の理由がいっぱいあるんだろうけどね……。